骨折り学習

ブックマークコメントへのお返事的何かも、ここに書いていってみることにします。

肋骨も、鎖骨も、足の小指の骨も、意外とちょっとしたことで折れますよね。骨の診断って、写真だけでは、なかなか難しかったりするもののようです。

私も数年前に、自宅の床のちょっとした段差で転倒して、左足の甲に異音と違和感と痛みが生じました。立つことはできても、歩くことが難しく、その日の夕ご飯は、夫が、ケンタッキーフライドチキンを買ってきてくれました。

土曜日の夜の出来事で、夫は「夜間救急か休日診療に行く?」と聞いてくれましたが、自分で触ってみたり動かしてみたり痛みの程度を観察してみて、「折れてはないみたい」と判断して、月曜日の朝になってから診てもらうことにしました。自宅にある消炎鎮痛湿布を貼り、患部が熱い間は保冷材ものせて冷却し、テーピングサポーター的なものを巻いて固定して、おとなしく土日を過ごしました。

月曜日にかかりつけのクリニックで診てもらったところ、X-RAY(レントゲン写真)撮影して、「ここが折れているから、場合によっては手術が必要で、うちには、整形外科手術の設備も技術もないから、整形外科を紹介するね」ということで、みそ文に出てきた「あそこの整形外科」を紹介してくださったわけです。

紹介してもらった整形外科に行きなおして受診したところ、そこのドクターも、私の足の貼れ具合と写真を見て、「ああ、ほんとうだ、折れていますね。でも、手術するなら、もっと細かいところまで見たいので、別の角度からももう少し写真撮りますね」と別の角度を写真を撮って出来上がるのを待ちました。

診察室に呼ばれて入ると、「最初の写真では、たしかに折れているように見えるんですが、別の角度の写真で見ると、ちゃんと繋がって写っていますので、これは骨折ではなく、ひどい捻挫として処置するほうが、手術するよりも負担が少なくていいでしょう。最初のクリニックの先生には、お手紙書いて知らせますね。しばらく分の湿布は今日出しておきますけど、足りなくなったときには、いつものクリニックでもらってもらうといいですよ。そのほうが自宅からも近いでしょ。じゃあ、お知らせの手紙も、どうやらさんに預けますので、継続用の湿布が必要になったら、出してもらってくださいね」という展開になっていました。

とりあえず、折れてなくてよかった、手術にならなくてよかった、手術となると、仕事の休日も変更しなくちゃいけなくなるだろうし、術後の動きも不自由だし、生命保険の手術や通院の保険請求手続きするのも手間だし、よかったよかった、と安心して、いつものクリニックの先生にお手紙を届けに戻りました。

「おかげさまで、折れてなくて、捻挫の処置でいけるそうです」と報告したら、ドクターは整形外科からのお手紙を読みながら、「ええっ? うわーっ! 折れてなかったんですか。すみません、すみません、僕、間違ったんですねえ。ああ、そうなんだ。この面からだけで見ると、間違いやすいんですね。なるほどなあ。行ったり来たりしてもらって悪かったですねえ」と言われました。「いえいえ、折れてなくて助かりました。で、今回はもらった湿布でいけそうなんですが、追加で必要になったときには、こちらで出していただきたいのと、今後、腫れと痛みが落ち着いてからのリハビリの仕方を教えておいていただきたいんですが」と相談したら、それはそれは、丁寧に、教えてくださいました。教えてもらったとおりの手順でリハビリも重ねて、今ではめったに何も感じないくらい、いい具合に治りました。

反対の右足の足首を二十歳の頃に捻挫したときには、このときも、病院でぱっと見すぐに「折れてますね」と言われたのですが、詳しく見てもらうと折れてなくて、「ひどい捻挫」として処置しました。でも、その頃は、若気の至り満載中だったので、湿布も固定もある程度の安静もリハビリも、たいして真面目にしなかったため、今でも右足首には、ちょっとしたことで再々痛みや違和感を感じます。

そのときそのときで、丁寧に対応しておくことの大切さを、そうしておくことでのその後の自分の快適さや便利さが大きく違ってくることを、左右の比較で思い知った出来事でした。