たしかどこかで

拍手コメント、ありがとうございます。

「わたしは何ものでもないことをけっこう気に入ってる」というかんじのことを言っていた誰かのことを、私も私以外のどこかで知っています。たぶん、内田善美さんの漫画「草迷宮草空間」か「星の時計のLiddell」の中のどちらかでだったような気がするのですが、どうでしょう。あってるかな。ちがってるかな。また夢かな。

私がそこにあったと思っているものが、実は夢や幻であるということがよくあります。

先日も、仕事中に、とあるメーカーの営業さんが来られて、新商品の説明をしてくださるのを聞いたのですが、私が「先日テレビでたまたまこの商品のテレビCMを見たんですよ。それで、お客様もたくさんお求めに来られるかも、と思って、少し多めに発注しました」と話したら、「おかしいなあ。この商品のCMは、予算とれなくて、やってないはずなんですが」と言われました。「ああ、じゃあ、私の夢だったんですね。でも、夢で見たCM、かなりできがよくて、これを見た人は買いに来るだろうなあ、と思ったから、この商品少し多めに発注したんですけど。CMは夢でも、発注は現実ですね。ほら、在庫がこんなにあるでしょ。でも、私以外の誰も、あのCMを見ていないってことですよね。大丈夫かな。仕入れた商品売れるかな」と少しだけ心配しました。

私もそのメーカーの営業さんも、花粉症患者なので、花粉は飛んでほしくないし、花粉症症状もできるだけ出ないほうが嬉しいけれど、メーカー担当者としてや、仕入れた商品を抱える売り場の人間としては、「私たちがしんどくない程度にちょうどよく花粉が飛んでくれてこの商品が売れるといいですよね」という謎の会話で締めくくりました。

夢で見たあのCM、もう一度見てみたいなあ。