対価とエネルギー

「肺と咳と検診と」に拍手とコメントをくださり、どうもありがとうございます。

あれからよく考えてみて、私はほぼ一日に一回以上の売り逃しをしているようであることに気がつきました。雇われ薬剤師ならではの剛毅さなのでしょうけれど、結果的に、お客様が「余計な物や不必要なものを売りつけられるのではないか」というような警戒感少なく、安心して、セルフメンテナンスに必要なものをお求めくださるのであれば、それでよしとしようかと思うことにしました。

もちろん、お客様の手元で活躍してくれるといいな、と想い願いながら店頭に並べた商品をお客様に買っていただけることは、うれしくありがたいことなのですが、商品というのは、あくまでも「お客様が安心してセルフケアに取り組むことを促し、すこやかで質の高い人生を味わう」ことをお手伝いするエネルギーを持つものの一部であって全部ではないです。

そして、商品以外にもセルフケアを何かお手伝いエするネルギーをお渡しすることも自分を含めた関係者たちの仕事であり、お客様がその対価として現金をお支払いくださることはないとしても、そこでお渡ししたエネルギーが関与して、お客様ご自身によるセルフケアが行われた結果、お客様がすこやかな状態で、家族に接し、他人に接し、おだやかでときにはわくわくとするような種類のエネルギーを世の中に循環させる一助となるとしたら、そうしてくださったお客様のその存在のエネルギーこそが、私が手渡した「セルフケアをお手伝いするエネルギーへの対価」であり、世の中にはこういうふうにお金以外の部分で成り立っている商いのようなものが、実はたくさんあるのだろうな、と想像しています。

また、それぞれの商品にこもっている製造会社の人々の思いや願いや、流通に関わる人々の思いや願いなど、それに関わる方たちが普段あまり意識していらっしゃらないような、その「業」が本来担う仕事とそれに伴う喜び、のようなものも併せて取り扱うのが「商い」なのかもしれないなあ、と思いつつ、それを媒介する一媒体として自分がうまく機能できるように、自分のセルフメンテナンスにも励もうと思うのでありました。