隣組の世界

おしっこの意気込み」に押し葉コメントをくださりありがとうございます。

排泄コントロールの可不可が親にとっても子にとってもある種の命題になる時期ってあるところにはあるんでしょうねえ。

この記事のお母様に関しては、非常に落ち着いて堂々としておられて、できないものはできませんよ、と、男の子に毅然と対応しておられました。

むしろ困惑があったかもしれないのは、私達お店の従業員側で、男の子が絶え間なくおしっこを訴え続けるという状況の中で仕事の集中力を保ちつつ、お薬の説明をし、保険上必要なお話をし、金額を間違えずにお会計をしてお金をいただいておつりを返す、という一連の作業を行うのは、普段にはない力が少し要るものでした。

お母様にとっては、もう、何度となく外でのお試しトイレはしてみたことで、そのときに衣類を全部濡らしちゃったり、場合によっては靴まで濡れたりしたこともあるのかもしれなくて、我が子が少々おしっこを連発したくらいでは、お店の人が「よかったらトイレ使ってください」と言っても言わなくてもそんなことには動じない胆力のようなものがありました。

それに今こちらはなんといっても大雪で、誰もが外で気軽に着替えられるような軽装ではなく、おしっこで濡れた身体での移動は冷えの観点で危険でもあり、また洗濯物問題としても、むやみやたらに外で洗濯物を増やすようなことをしている場合ではない天候の日々なのです。

きっと世の中ではこの命題の渦中にいる親と子に対する応援の念が飛び交っていて、その念に支えられて、渦中の人たちはトレーニングや掃除や洗濯や指導教育賞賛歓喜等々励んでいらっしゃるのだろうと思います。

なんでしょう、助けられたり助けたり、とんとんとんからりの隣組の世界おしっこバージョンとでもいうのでしょうか。

おしっこを自分でできるようになりたくて仕方のないあの男の子も、きっとまもなく颯爽と一人でトイレを使えるようになり、それがあたりまえの特別の感慨のないことになるくらいに大きな子になるんでしょうねえ。

たのしみ、たのしみ。