トイレの選択

シャワートイレの交換」にメッセージをくださりありがとうございます。

考えてみると、考えてみなくても、シャワートイレというものは消耗品なのですよねえ。おしり洗浄機能のついていない便座の場合はそんなに交換を思いついたことがなかったのですが洗浄機能関連のどこかが壊れた場合に修理せずに交換することを思うと普通の便座もそれなりの年月で交換したっていいのかもしれないと思うようになりました。

まだ我が家のトイレの便座がシャワートイレではなかった頃、外泊先におしり洗浄機能付きトイレがあればそれを使っては自宅にも洗浄機能付きトイレを取り入れたいと考えていました。宿泊先によりメーカーも機能も異なり、使い勝手を試してはこれはこういうところが好みでこういうところは好みでないな、というようなことを観察していきました。その観察の時には掃除のしやすさ、というのも観察の対象で、トイレットペーパーを折りたたんだもので便座の蓋、蓋裏側、便座表側、便座裏側、洗浄ノズルを引っ張り出したもの、タンク周辺、リモコンタイプではない場合は便座横に付属した操作ボタン周辺、等を拭いてみては、それぞれの部位の私にとっての掃除のしやすさを観察し、購入するとしたらこんなかんじのがいいねとイメージを構成していきました。さらには家電屋さんに赴き、店頭見本を見比べて、メーカーや機能やお値段の比較を重ね、よし我が家で買うとしたらこれだ、と決めたのがこの前まで我が家で活躍していたシャワートイレです。

メーカーはもともとマンションについているトイレがINAX製であることと旅先で使ったシャワートイレで私にとっての快適得点が高かったのがINAXということでINAXにしました。

そのときはなぜか夫はシャワートイレの導入に反対していたのですが私が「どうやらくんは無理にシャワートイレの洗浄機能を使わなければただの便座として使えるからそのまま使えばいいじゃん。もし離婚するなりで私が出ていくことになった時には元の便座に戻して私がシャワートイレは持っていくからなんなら私のお金で買うよ」と言いましたら「いや、あるなら洗浄機能は使う」「買うなら家のお金で買おう」と言い、結局彼が何故にシャワートイレの導入に反対していたのかはまったくもって謎のままです。我が家でシャワートイレを使うようになりその快適をあらためて実感したからなのか、夫は夫の両親が家を建て替えるときに「トイレはおしり洗浄機能のあるものにしんさい」と強く勧めてそうなったのですが、親に強く勧めるおしり洗浄機能付きトイレの導入を何故私が購入しようとしたときには反対し渋ったのか未だにすごく不思議です。彼は私が自分の(二人の暮らしの)快適のために家計から出費しようとしたときにそれに反対するという特性がたまに現れることがあります。結婚した時に食洗機を買うつもりでいた私に夫はどうしても買いたくない、食洗機を買うくらいなら食器洗いは自分が手洗いするから買いたくない、と訴えてきて、それから十年以上食器洗いは夫がしてくれていたのですが(もちろん私がささっと済ませられるものはその都度洗っていましたが)、年を取ってきたからなのかだんだんと洗いに甘さが出てきて何度注意しても洗い残りが生じるようになり、おそらく彼にはもうこの汚れが見えなくなってきているのだろうな、このままではいつか私のお腹が壊れるな、同じものを食べた時に夫はなんともなくても私一人が食あたりになることはよくあることでこのままでは自分の健康が危ない、と判断し、食洗機を買うことにしました。夫ももう食器洗いには飽きていたのか私が「食洗機なら私が主に食洗機に食器を入れて作動させる作業はするよ。どうやらくんは鍋とかの大きくて食洗機に入らないものや食洗機に入れられないものだけ手洗いしてくれたら。どうしてもやっぱり買いたくないんだったら食洗機は私のお金で買うからどうやらくんは使わなかったらいいよ、どうやらくん専用のものを手洗いして乾かすときにはただの水切りカゴとして使えばいいし」と話すと「いやふつうにお家のお金で買いましょう」と言う程度には協力的でその後一緒に家電屋さんに見に行き比較検討して今の食洗機を導入しました。食洗機はそれを専門としているだけのことはあり食器洗いがとても上手でやはりその道のプロはちがう餅は餅屋な気分です。

あら、シャワートイレから随分と話がそれましたが、そういわけで我が家で最初に購入したシャワートイレはINAXのもので、難しそうであれば工事を専門の業者さんに頼めばいいけれど自分でもできそうならやってみよう、ということになりました。

分岐水栓を設置したりホースをつないだりの作業は問題なくできたのですが、当時一番苦労したのがもともとついている便座の取り外し作業でした。あとになってみればそれは一番簡単なところだろうという内容なのですが、当時は夫がいろいろ工夫して取り外そうとしてもなかなか取れなくて、以前何かのときにトイレの修理屋さんに来てもらったときにはなんかこうもっとスムーズにすうーっと抜き取っておられたんだけどねえ、と思うものの私もその修理屋さんがどうやって便座を外しておられたのかの記憶がなく、これはもうさっさとINAXに訊いてみようということになり電話をしました。当時は日曜日は通常のお客様相談室ではなく休日出勤しておられる技術屋さんのところに電話をかけるようになっていたのかつながるようになっていたのか電話対応をしてくださったのはオペレーターさんではなく技術的なことに詳しい方でした。賃貸マンションにもともとついている便器がINAX製であること、型番はこれこれであること、新しく購入したINAXのシャワートイレを設置するために古い便座を外したいがうまくいかないこと等伝えるとそれは簡単にわかりやすく便座の取り外し方を教えてくださり、その説明が簡潔でなおかつ親切でとても気持ちよく教えてもらうことができて、もともと複数社の中からINAX製シャワートイレを選ぶくらいにはINAX製品を気に入ってはいましたがそれだけではなくその人の説明で私達夫婦はいっきにINAXファンになりました。その方の説明のおかげで古い便座はすんなりと取り外すことができ洗浄機能付き便座は何の問題もなく取り付けることができて設置のために工事業者さんを呼ばなくても大丈夫だったね、電話でお世話にはなったけど、無事にできてよかったねと喜ぶことになりました。

洗浄機能付き便座も安いものから高いものまでいろいろとありますが、私が自分の暮らしの中で押さえたかった機能がいくつかありそれを網羅するとこれまでのシャワートイレや今のシャワートイレか同等機能の他社製のものをやはり同等程度のお値段で入手することになるようです。作動ボタンが便座に付属しているタイプとリモコンで操作するタイプとではリモコン操作タイプのほうが便座の掃除が私にとっては随分とラクなためまずリモコンタイプであることが条件になります。ここでぐっとお値段高くなるわけですが、そこに投資するくらいの甲斐性はあるよ私達、と思うのでそこはその条件を満たすことにしています。掃除のしやすさもそうですが作動させるときの体が便座の横を触るよりも壁についたリモコンを触るほうが随分とらくに感じるので日々のラクの積み重ねで健康の余力を蓄積をしようとも思っています。

あと求める機能は洗浄水がある程度温かいお湯になること。水洗いでもまあよいのですが冷水よりも温水のほうが早くきれいになる気がしますしヒヤッとするときの刺激に体が耐えたり構えたりしなくていいことも求めようと。そして脱臭機能があること、でしょうか。我が家は集合住宅でトイレに窓がついておらず換気扇はありますがこれまで脱臭機能付きシャワートイレを使ってみて脱臭機能あるほうがありがたいなと思うようになったのでこれも。この脱臭機能があるとまたぐっとお値段高くはなるのですが。便座を温める機能については私はなくてもいいかなと思うほうなのですが、これに関しては夫が便座あたため機能を随分と好んでいてとてもこまめにスイッチを入れたり温度を上げたりしていて、私としては『まだ暑いよ』と思い消したり温度を下げたりすることもありはするものの便座あたため機能もありの方向で。乾燥機能についてはふたりともトイレットペーパーで拭き取ることが苦でないというかそうするほうが好きなので乾燥機能はなしで。そういえばあの乾燥機能は洗浄してトイレットペーパーで拭いたあとでさらに乾燥させるためのものなのか、トイレットペーパーなしでも乾かしてくれるものなのか、どちらなんだろう。

そういうわけでINAX製シャワートイレにはその作動の速やかさも含めて満足してはおりますが、個人的にはPanasonic製の作動の速やかなタイミング(INAXよりもさらに速やか)や金属ノズルの汚れにくさと掃除のしやすさは気に入っていてよそのお家や旅先などで使うといいねえいいねえと思います。日々何度も入るトイレでいいねえいいねえと快適と満足を重ねることはやはり健康の余力を蓄積することになるのでしょうが、私にとっては高級車はたしかに形状も美しくなおかつ快適でいいねえいいねえとは思うけれど自分で買うほどではないな、というのと似ていてそのあたりの高級感は今のところ自分の購入選択肢にはあんまり入ってこないもののようです。

前回は夫が今回は私がシャワートイレの設置作業を行いましたが、自分たちでできるうちは自分たちでするとして、年を取って今はできるその作業をすることが難しくなった時には業者さんにお願いするとして、快適なトイレを使いながら生きていきたいものです。